九頭竜厚生事業団 理念
1
高齢の方も 様々なハンディを持つ方も お互いの役割を持ち共に豊かに暮らしていけるよう 安全・安心・安定を基本とした支援を行います
2
利用者の人権と自立心を尊重し その人らしく 笑顔あふれる生活を送れるよう支援を行います
3
地域のニーズに応え 信頼され愛される施設を目指します
理事長あいさつ
社会福祉法人 九頭竜厚生事業団は、昭和52年(1977年)10月、福井県奥越地方の標高340mに位置し、大野盆地が一望できる高台に誕生しました。
平成21年(2009年)4月には、福井市内で新たに開所した障がい者支援施設も、日本海にほど近いみどり豊かな本郷地区に造られ、自然と一体となって生活する中で、やすらぎと喜びを感じながら、利用者様が笑顔あふれる生活を送られるよう努めています。
また、地域の方々から常に必要とされ、信頼を得る営みを続ける一方で、利用者様には、地域の伝統や文化を生活に取り入れながら、移りゆく季節を感じて頂いています。
職員は利用者様の家族になることはできませんが、もう一つの家族として喜怒哀楽を共にし、利用者様一人ひとりの人権と自立心を尊重し、安全で安心な、しかも安定した心豊かな生活を送って頂きたいと日々考えています。
私たちは、利用者様の命と正面から向き合い、生きる力を支え生活を支援する法人として、皆様との出会いを心からお待ちしています。
社会福祉法人 九頭竜厚生事業団
理事長 五十嵐 研治郎
今年のテーマ
九頭竜厚生事業団では、毎年 利用者様と職員の共通の目標を立て、1年間 取組みます。
令和六年 テーマ
伝えよう ありがとうの声と
思いやり
令和六年 サブテーマ
みんなで防ごう 感染症
声をかけ合い 事故防止
笑顔でつなごう 地域の輪
令和六年度 九頭竜厚生事業団 基本経営方針
1 基本方針
社会福祉法人九頭竜厚生事業団は、昭和52年10月に誕生し、昭和、平成、令和の三時代に亘り、平泉寺町上野の地を核として運営してきた。 その間、社会福祉に関する関連法は基本法である社会福祉法を始めとする個別各法の改正があり、平成の福祉革命ともいえる歴史的な動向があった。 九頭竜厚生事業団は、設立当初の理念を軌道修正しながら今日を迎えている。
これまで、県、地元勝山市当局を始め、多くの関係者のご理解やご支援を得て、令和9年10月には、法人創立50周年を迎えることができ、感謝の念に耐えない。 この機会に、利用者並びに職員、法人に関する全ての方々に、夢と希望をお届けするための記念事業を企画したいと考えている。 そして、更にその先の100年を目指した法人としての長期ビジョンの策定と移転計画、障害者支援施設の再整備計画を立てていかなければならず、長く険しい道程となるが関係の皆さんの協力を得て、法人の役職員と力を合わせて着実に実現したいと考えている。
1)新型コロナウイルス感染症対策
令和2年1月を起点とした新型コロナウイルス感染症は、ワクチン接種、複数回に亘るクラスター、居室隔離等の厳格な感染症対策を経て、今日に至ったものの、一方では、人々の生活の仕方や人とのつながりを一変させた。 令和5年5月8日、新型コロナウイルス感染症の位置づけは、これまでの「2類相当感染症」から「5類感染症」になった。 法律に基づき行政が様々な要請・関与を行う仕組みから、個人・事業者の選択を尊重し、国民の自主的な取り組みをベースにした対応に大きく変わった。 九頭竜厚生事業団は、5類感染症になったこの機会に、高齢者、障がい者の命と健康を守りつつ、「利用者と職員の新しい暮らしのスタイル」を確立し、感染予防対策に万全を期しながら、基本的には、コロナ以前の暮らしに戻したいと考えている。
(2)ハラスメント対策と職場環境の改善
職場におけるハラスメントは、人の尊厳を不当に傷つける社会的に許されない行為である。 令和4年4月から、パワーハラスメント防止措置が全企業に義務化された。 九頭竜厚生事業団では、新たに「ハラスメント対応マニュアル」を作成し、より取り組みの強化を図ることとした。
(3)事故防止
令和2年7月、利用者がストレッチャーから転落するという、介護の現場では、起きてはならない事故が起きた。 信頼回復のために努めて行かなければならない。 事故の回避と利用者支援は、虐待ときわどい側面を持つが、何よりも大切なことは、この負の財産をプラスに換えて、事故を繰り返さないために組織を挙げて取り組むことである。 九頭竜厚生事業団は、これからも「防げる事故と防ぐことができない事故」に正面から向き合いながら対人サービスを続けることになる。 事故対策は、九頭竜厚生事業団として最大限の緊張感を持って対応していく決意である。
(4)人材確保
日本は、世界に冠たる高齢社会になった。人生を寿ぐことは、いつの時代も人類の目標であった。 それが実現した今、問題は、人口構造の偏在にある。 令和5年12月22日、国立社会保障・人口問題研究所が公表した推計人口によると、勝山市・大野市の人口は本県の平均を大きく下回ると推計されている。 県内でも奥越地域の人口減が顕著である。 九頭竜厚生事業団の新規採用は、ここ数年新卒採用がなく、職員の平均年齢は年々高くなっている。これまで、社会人の中途採用で人材確保を図ってきたが、採用は、法人としての限界を超えた、大変厳しい事態になりつつある。 今後も、安定した経営とサービス水準の維持を図るためには、外国人の採用に踏み切る時期でないかと判断し、採用手続きに入っている。 又、近年の学生の志望動向を見極め、福祉相談員職を新規採用職種として位置づける。 現行の職員給与体系は、大きく本俸と業務手当に分かれ、賞与に業務手当が含まれない等、給与体系の仕組みが複雑になっていた。 採用条件は、同業者各法人と比較すると、対等に見られない印象を受け、人材確保は、採用条件とは切り離せないと考えている。 今回現行の体系を改めるため、業務手当を本俸に組み込み、総支給額が同等となるように賞与の支給率を改正し、令和6年4月1日適用とすることとした。
(5)選ばれる施設・事業所、サービス水準の向上
障害者総合支援法、介護保険法の理念、目的を堅持しながら利用者支援に当たり、安定した経営のため利用者ニーズの把握に努めながら、利用者確保を図る。 利用者に選ばれるためには、徹底した情報管理とホームページ、広報機関誌カンナ坂、施設行事等を介したオープンな情報公開に力を入れたいと考えている。 又、階層別段階的な研修体系を導入することで、将来を見越した職員の職務に対する向上心を図ることとする。
(6)業務継続計画(BCP)
BCPは、業務継続計画(Business Continuity Plan)のことで、新型コロナウイルス感染症によるクラスターや集中豪雨、豪雪等による危機的事象(インシデント)が発生しても、重要な事業を中断させない、又、中断したとしても可能な限り短期間で復旧させるための方針・体制・手順等を盛り込んだ計画である。準備期間を経て、九頭竜厚生事業団が経営する全ての施設・事業所に於いて、令和6年4月1日に施行とする。
2 実践内容
(1)新型コロナウイルスをはじめとした感染症対策
① 感染防止対策
- マスク着用、手洗いの励行、食事は黙食
- 利用者・職員及び家族の日々の健康状態確認と対応
- 感染情報の周知と共有、並びに不要不急の行動制限協力要請
- 「3密(密閉、密集、密接)」を避ける
- 感染防具用品、消毒薬品等の確保と計画的補充
② 発生時の対応
- 医療関係機関との連携
- 介護支援内容の見直しとゾーニングの実施
- 社会福祉法人間、団体等との連携及び応援要請
- 人員の確保と職員配置の見直し
- 情報の公開
③ 利用者・職員へのメンタルケア
- 感染情報・感染防止対策の周知と協力要請
- 感染防止対策をとりながら定期的に小規模・分散型行事の開催
- 利用者との対話
- 職員と上司の対話
(2)事故防止活動
① 事故防止対策委員会を中心とした組織的な取り組み
- 介護保険事業と障害福祉事業との横断的委員会の着実な運営
- 各委員の情報収集・共有・周知と責任の明確化
- 事故・ひやりはっと、防げる事故と防がれない事故の分析・改善策の実行
- 各種様式等の統一
- リスクマネジャーの養成
② 各施設・事業所での取り組み
- 利用者個別リスクの把握と対処
- 介護記録の合理化
- 安全ルールの徹底
- 利用者・職員間の適切なコミュニケーション
- ひやりはっと情報の周知と共有
③ 「安全・安心の日」の設定と活動
- 毎年2月28日、7月27日を「安全・安心の日」とする
- 「安全・安心の日」に向けた活動
・ 業務内容の点検
・ 車椅子・補装具等の点検
・ 建物・設備の安全点検
・ 危険予知訓練
沿革
昭和50年06月 | 総合福祉施設建設構想発意 |
昭和51年05月 | 社会福祉法人「九頭竜厚生事業団」設立発起人会開催 |
昭和52年09月 | 社会福祉法人「九頭竜厚生事業団」設立認可 |
昭和52年10月 | 社会福祉法人「九頭竜厚生事業団」設立登記 |
昭和53年04月 | 身体障害者療護施設「九頭竜身障者ワークショップ療護部」定員50名開設 |
昭和55年04月 | 重度身体障害者授産施設「九頭竜身障者ワークショップ授産部」定員50名開設 |
昭和59年04月 | 身体障害者授産施設「九頭竜身障者ワークショップ第二授産部」定員30名開設 |
昭和59年05月 | 優良民間社会福祉施設として天皇陛下より御下賜金拝受 |
昭和61年04月 | 「九頭竜身障者ワークショップ第二授産部」定員30名→定員50名に増員 |
昭和62年04月 | 「九頭竜身障者ワークショップ療護部」定員50名→定員60名に増員 「九頭竜身障者ワークショップ授産部」定員50名→定員60名に増員 |
昭和62年12月 | 体育館(積雪寒冷地体育施設)竣工 |
昭和63年01月 | 常陸宮殿下並びに同妃殿下ご視察 |
昭和63年05月 | 法人創立十周年記念式典挙行 |
平成02年01月 | 「社会福祉法人 九頭竜厚生事業団 九頭竜身障者ワークショップ診療所」開設 |
平成05年02月 | 老人デイサービスセンター「デイサービスセンター九頭竜」開設(B型) |
平成05年04月 | 身体障害者授産施設「九頭竜身障者ワークショップ第二授産部」に通所事業(定員14名)併設 |
平成05年11月 | 法人設立15周年記念式典挙行 |
平成08年04月 | 老人保健施設「シルバーケア九頭竜」定員80名開設 |
平成08年07月 | 施設の名称変更 「九頭竜身障者ワークショップ療護部」→「九頭竜ワークショップ療護部」 「九頭竜身障者ワークショップ授産部」→「九頭竜ワークショップ授産部」 「九頭竜身障者ワークショップ第二授産部」→「九頭竜ワークショップ第二授産部」 |
平成11年03月 | 大浴場及び新食堂竣工 |
平成11年04月 | 知的障害者授産施設「九頭竜ワークショップ第三授産部」定員50名開設 |
平成11年10月 | 「九頭竜ワークショップ居宅介護支援事業所」開設 |
平成12年04月 | 「九頭竜ワークショップ療護部」定員60名→定員70名に増員 |
平成12年06月 | 伊藤良三氏寄贈の「自分史発行記念庭園」竣工 |
平成12年07月 | 全施設の冷房設備工事完成 |
平成12年11月 | ガラス温室(日本自転車振興会助成)竣工 |
平成13年06月 | 法人理事の定数変更(11名→9名) |
平成13年07月 | 評議員会(定数20名)の設置 |
平成13年12月 | 「九頭竜ワークショップ授産部」定員60名→定員70名に増員 |
平成14年02月 | 重度授産施設の個室増築工事完成式 |
平成14年08月 | 法人創立25周年記念庭園起工式 |
平成15年05月 | 法人創立25周年記念誌発行 |
平成16年03月 | 燈豊町内で温泉掘削起工式 |
平成17年03月 | 燈豊町内で温泉湧出(毎分270ℓ 73℃) |
平成19年05月 | さくらんぼ雨除ハウス(清水基金助成)完成式 |
平成19年07月 | 燈豊町内で小規模林地開発行為整備事業造成工事起工式 |
平成19年12月 | 法人理事の定数変更(9名→10名) 法人評議員の定数変更(20名→21名) |
平成21年04月 | 障害者支援施設「九頭竜ワークショップしずかの郷」定員30名 事業移行 障害者支援施設「九頭竜ワークショップ七瀬の郷」定員40名 事業開設 |
平成21年12月 | 共同生活介護事業所「九頭竜さかえホーム」定員5名 事業開設 |
平成22年12月 | 障害者支援施設「九頭竜ワークショップ上野の郷」定員100名 事業移行 「九頭竜ワークショップ就労支援事業所 就労移行支援 大空」定員10名 事業移行 「九頭竜ワークショップ就労支援事業所 就労継続B型 大地」定員50名 事業移行 一体型共同生活介護事業所「九頭竜あさひけやホーム」定員30名 事業開設 |
平成23年04月 | 障害者支援施設「九頭竜ワークショップいずみの郷」定員40名 事業移行 |
平成24年04月 | 相談支援事業所「九頭竜相談支援事業所」事業開設 相談支援事業所「七瀬相談支援事業所」事業開設 |
平成24年06月 | 人材研修事業所「九頭竜ワークショップ介護人材研修センター」事業開設 |
平成25年03月 | 収益事業所「七瀬の郷 太陽光発電事業所」事業開設 |
平成25年05月 | 出荷口陸屋根建設(清水基金助成)及び舗装工事 完成 |
平成25年05月 | 「九頭竜ワークショップしずかの郷」定員30名→定員35名に増員 「九頭竜ワークショップ上野の郷」定員100名→定員80名に減員 「九頭竜ワークショップ七瀬の郷」定員40名→定員55名に増員 |
平成26年10月 | 就労支援事業所 上高島分場 開所 |
平成27年02月 | 「九頭竜ワークショップ上野の郷」E棟(居室12室) 完成 |
平成27年06月 | 「九頭竜あさひけやホーム」定員30名→定員25名減員 |
平成28年03月 | 通所リハビリテーション「シルバーケア九頭竜」事業廃止 |
平成28年04月 | 通所介護「デイサービスセンター九頭竜」定員15名→定員30名に増員 |
平成29年04月 | 介護老人福祉施設「シルバーケア九頭竜」へ種別転換 福井地区相談支援事業受託 「福井市地区障がい相談支援事業所 ほくせい」開設 法人評議員の定数変更(21名→7~10名) |
平成29年06月 | 法人理事の定数変更(10名→6~9名) |
平成29年08月 | 名誉理事長像(本部・七瀬の郷) 完成 |
平成29年10月 | 公益事業「あさひけやハイツ九頭竜」定員19名 事業開設 事業所移転「デイサービスセンター九頭竜」 平泉寺町→旭町 事業所移転 名称変更 「九頭竜ワークショップ居宅介護支援事業所」 →「ケアプランセンター九頭竜」 平泉寺町→旭町 |
平成29年12月 | 創立40周年記念事業 |
平成30年03月 | 創立40周年記念誌発刊 「九頭竜ワークショップいずみの郷」個室化工事 完成 |
令和02年03月 | 「シルバーケア九頭竜」浴室工事 完成 |
令和02年10月 | 「シルバーケア九頭竜」厨房工事 完成 ニュークックチル方式による食事の提供が開始 |
令和03年10月 | 「九頭竜ワークショップいずみの郷」 洗面所等改修工事 完成 |
令和06年04月 | 「九頭竜ワークショップ上野の郷」定員80名→定員60名に減員 〃 短期入所開設 定員5名 「就労移行支援 大空」定員10名→定員6名に減員 「就労継続支援B型 大地」定員50名→定員54名に増員 |